人間解体
 「くそう、何としても捕まえてやる」

 内山は、息を荒げて言った。

 こうしている今も犯人は犯行を犯し、何処かで被害者が出ているかも知れない。

 先ずは手掛かりだ、何としても見付けてやる。

 内山は犯人に対する怒りの炎を燃やしながら捜査に乗り出した。

 しかし、邪悪為る影は既に次の獲物を求め動き出していた。

 〈なんて素敵なんだ……〉

 〈欲しい……あの娘の……〉

 そして、暗闇の中でナイフが鈍い光を放った。
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