人間解体
カニバニズム
 内山達が必死に捜査を続けている頃、犯人はフライパンに玉子を落として焼いていた。

 ジューーッと言う音と共に焼けて行く玉子、その玉子の黄身が半熟に為った時、犯人は黄身の上に丸い物を二つ落とした。

 そしてそのまま焼き上げ、皿に載せてテーブルへと運ぶ。

 そして、犯人はニマリと笑い黄身の中央に乗ったそれにフォークを刺しながら呟く。

 〈これが本当の目玉焼き…… グフフッ……〉

 そして犯人は、その眼球の乗った目玉焼きを旨そうにほうばる。
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