人間解体
 内山達はずっと張り込みを続けていたが、夕方に為っても夜に為っても動きは無く、明かりすら灯らない。

 そして結局朝まで何も動きが無いまま時間だけが過ぎて行った。

 「畜生……こう為ったら行くしかないな……」

 内山はそうボソリと呟き、意を決して潜入捜査を行う事にした。

 あらゆる出入口に警官を配置し退路を断ち、正面玄関から潜入する作戦だ。

 ……カチャカチャカチャ……

 ピッキングをする音が内山達の緊張感を高めて行く。
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