人間解体
 警官が足元を確かめた時には既に負荷は掛かっておらず、気のせいかと思った瞬間上から破裂音が聞こえて来た。

 パーーン…パンパーーン……

 上を見上げると、風船が連鎖反応を起こした様に次々に割れて行き、画鋲の付いた風船の残骸や何かの液体の飛沫が警官達に降り注いで来た。

 「……何なんだこれは……」

 「大丈夫か皆…………」

 「あぁ、大丈夫だ」

 「クソッ……」

 警官達の愚痴や気遣いの声がホールに響き渡りざわつきが起こる。
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