吸血鬼は恋をした。
血と処女と契約
チュンチュン♪
と、日曜日の朝らしい…爽やかでのどかな小鳥のさえずりが聞こえてくる。
昨日の嵐とは真逆の天気…快晴。
だが、マリの頭はそんなスッキリ♪な状態ではない。
昨夜の出来事は本当に突然だったのだ…マリは未だ置かれた状況に対し、整理がつかないでいた。
マリが朝起きてまず最初にすることは、カーテンをあけ、日光浴を楽しむこと。
でもカーテンに手をかけ、やめた…
「ディオさんが、いたんだっけ」
寝起きの髪を手のひらで整えながら、マリはディオの下へと歩み寄った。
「あの…おはようございます。おきてますか?」
「……う……あ、あぁ……」
低い唸り声と共に、マリの声に反応示す。
ディオは自分の体を起こそうと立ち上がろうとした。
……が
ドサァ…ッ!
目眩に襲われたのか、ディオは体勢を崩してしまい
「きゃっ…!!」
案の定、マリの上に倒れこんだ。
自分の体重より重たいものを受け止めた経験の無いマリは、少し息がしずらい…と思いながらも
「っ…大丈夫、ですかっ?」
自分なりの精一杯の対応をした。だが
「血が…血、が…足り、ない…っ」
ハァハァと息を吐きながら苦しそうに話すディオと、どう対応して良いか分からない言葉をだされ…