bad☆princess
「なぁ。転入生?」
久保谷翔太がいつの間にか私の前に立って聞いてきた。

「えぇっと・・・」
私が返事に困ってるふりをすると、優華が代わりに言った。

「この子、私の親友で姫。今日来たんだよぉ」


こいつ、よく微笑むなぁ。
いつか顔引きつるよ?

そうツッコミたかった。

今日、やけにツッコミたくなる日だな・・・

「そうなんだ。よろしくね?姫ちゃん。」
そう、久保谷翔太が言うと優華が


「いくら、姫でも浮気しないでねぇ。」
そう言って怒ったふりをする。
演技下手だな・・・。

「大丈夫だよ。俺は優華以外ありえないから。」
そう言って久保谷翔太は優華の頭を軽く撫でた。
その時、久保谷翔太が優華に向けた眼差しは温かく優しくとても愛しそうだった。

久保谷翔太は本気で優華が好きなんだな。
本当にこの後が楽しみだなぁ。

「優華可愛いー。」
「久保谷くん、めちゃかっこいい!」
教室ではそういう声が聞こえてくる。

普通ではこういうのが可愛いって言うんだ・・・

「じゃ。戻るな?」
久保谷翔太はそう言って教室を後にした。
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