bad☆princess
「姫ちゃん。送ってくよ。」
結城もそう言って立ち上がった。
「大丈夫。もう迷惑かけたくないし。」
私はそう言って微笑んだ。
「いいから。」
「ごめんね。じゃぁね」
私はそう言って保健室を出て教室に戻って鞄を取りに行った。
ってか、頭痛いし・・・。
結城、私にはまったのかな・・・?
そうなら計画どうりなんだけど・・・。
なんか、向こうも企んでる気がする。
そんなこと考えてたら、もう教室についてた。
私の席は窓側だ。
でも、私の席には鞄がない。
もしかして――・・・。
「姫ちゃん、送ってくつもりで鞄持って行ってた。」
後ろから結城の声がした。
やっぱり・・・。
「そうだったんだ。ごめんね。気づかないで戻ってきちゃって・・・。」
「いいよ。言ってなかった俺が悪いし。姫ちゃんは病人だし」
結城はそう言って微笑んだ。
気持ち悪っ・・・。
私は鞄を受け取った。
「鞄持ってきてくれたりしたのにごめん。今日1人で帰りたいんだ。」
私は困った顔をした。
「そっか。」
――・・・。
「本当にごめんねっ。」
私はそう言って教室から出ようとした。