bad☆princess

ガラガラガラガラ――・・・

私はゆっくり教室のドアを開けた。

そうすると予想どうり、美希と利奈がいて2人でこっちを見てた。

「ごめん、ね?遅くなって・・・」
私は無理して笑ってるふうに微笑んだ。

「ううん。遅くまで泣いてたんでしょ?大丈夫?」
美希が優しく問いかけてきた。

――・・・フッ

私の泣いてましたふうのメイクと演技に騙されてるし。
バカだな。


「うん。ありがとね」
私はまた無理してるふうに微笑んだ。


「姫・・・」
利奈がつぶやいて私から黒板に視線を移す。
その後に続くように美希も黒板を見た。

で、私も続くように黒板に視線を動かした。

「――・・・。」

そこには結城の書いた私の予想どうりの言葉があった。

『悪原姫は多重人格。皆騙されてる』
見たいな感じで沢山書いてある。

これ、全部のクラスに頑張って書いたんだろうな・・・。
でも、先輩の学年は怖いから書いてないんだろうな。

結城、お疲れ様です・・・。

で、わたしは急いでショックを受けたふりをする。

「姫。相談ってこれに関係してること?」
美希が聞いた。

私は俯く。

「これ、結城くんがやったんだよ?」
利奈が言った。

さすが、空気読めないな、お前・・・。

私はくると予想してたその言葉で少し顔を上げる。


「私、違うよ・・・?なんで結城くんが・・・?」
パニックを起こしてるふうに小さく言った。


「わかってるよ、姫。私証拠があるからさ。これ消さないでとっとこ?」
美希が優しく言った。

私はどうしようもないようにに小さく頷いた。
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