隣人の狂気
そんなハズはない。

だって大事な物の中にワタシが入ってないじゃないか!

自分の思いつきを自分で否定しながらも、不安の雲のような物が胸の奥にわくのを感じた。

なんだかいてもたってもいられなくなって来て、国道に面した部屋へ行き窓の外を眺めてみる。

いつの間にか家に着いた時とは比べられないぐらいのドシャ降りになっていた。

家の前の信号が赤になり、ギリギリ渡れなかった車がワタシの前に停車した。

近所では見かけない車だったので何となく運転席を見た。

そしてその横顔から目が離せなくなった。


時が止まった…


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