隣人の狂気

狂気の眼差し

あの日、見知らぬドライバーから感染し根付いた狂気は、十年経たないウチに家族を二人殺してしまうまでに育った。

階段の手すりから身を乗り出して下を覗くと、さっきまで叔父さんだった物体が色々な液体を撒き散らした中心でピクリともしないのが見てとれた。

親子揃って即死か。

なんてワタシ孝行な親子なんだろう。

そう言えば…今更ながら誰かに見られてないか辺りを見回したが誰もいない。

下でも騒ぎは起きてない。

やっぱりね。

確信があった訳じゃないけど…




悪魔はいつだってワタシの味方だ。
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