隣人の狂気
爪の先ほども疑われる事なくワタシは持ち主のいなくなった家に帰って、ゆっくりお風呂に入ってから寝た。

次の日の朝、ワタシには繋がりのわからない親戚らしきオバサンから電話があって、心配され憐れまれ励まされた。

はっきり言って大きなお世話だったので適当にあしらって電話を切ろうとしたら、お葬式やその他の手続きはどうするのかと聞いてくる。

ちっとも考えてなかったからそう言うと自分に任せてと言う。

ならばとお願いしたら獅子奮迅の大活躍で何もかもを仕切ってくれたので、ワタシは悲しんでいるフリしてるだけで良かった。

実に大助かりだったけど最後までそのオバサンが何者かはわからないままだった。

< 152 / 203 >

この作品をシェア

pagetop