隣人の狂気
この二件は今まで漠然と持っていた俺の常識を揺るがした。

命はそれ程重くない。

死にそれ程尊厳はない。

いつもどこかで誰かが死んでいて、みんなそれを知りながらも無関心だ。

人が一人二人死んだ所で社会はビクともせず、昨日と同じ今日がダラダラ続いていく。

生も死もきっと『そんな物』でしかないらしい。



俺はかつて殺人を犯してみたいと思った事がある。

社会から一人か二人かヒトが減っても、さして問題ないなら…


俺が一人減らしても別に構わないんじゃないか?
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