隣人の狂気
犯罪者誕生
あの日の朝は突き抜けるような晴天でも嵐のようなドシャ降りでもなく、時々陽がさす薄曇りだった。

平日に有給休暇を取り、その前日までにかねてより考えていた準備を済ませた。

そしてもう戻れないかも知れないことさえ覚悟して部屋を出た。

鍵をかけた時の「カチャリ」って音が自身の退路を断ったように感じた。

『今日俺は人を殺す』

その思いは俺に緊張と興奮をもたらした。

今思えばだが…

当時は普段通りのつもりだった。



アレのどこがだ全く。

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