隣人の狂気
ガラガラの駐車場に車を停め下車する。

駐車場に今は俺の車一台きりだから、多分ここにはだれもいないだろう。

何となく波打ち際まで行ってみる事にした。

ジーパンのポケットに両手を突っ込んで、やや猫背でチンタラ歩く。

靴は普段からトレッキングシューズを愛用しているので砂浜も苦にならない。

砂が湿った辺りまで行って周りを見渡す。

誰も何もいねえ。

前は180度海。

左右は地平線まで砂浜。

その後ろはテトラポットと原生林と一部崖。

適当に来たのに一発でイイ場所に来れたようだ。

しかし、いかんせん加害者だけでは事件は起こせない。

まあいい、時間はいくらでもあるから少し待ってみよう。

明るい内に誰か来て、そいつが一人きりなら…


そいつは今日最もツイてないヤツだ…

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