隣人の狂気
コンビニで店員からタバコを受け取り、店を出た所ですかさず最初の一本に火をつけた。

右手でタバコをつまみ、煙を吐き出しながら左手に収まったタバコの箱を眺めながら気がついた。

（そう言えばコレもあの後で変わった事の一つだな。いや二つか）

そう、今買っている銘柄は当時買っていた銘柄と比較すると、タールもニコチンも３倍位ある。

以前『30年間タバコを吸い続けた人の肺』の写真を見た事がある。

俺の肺もあんな風に真っ黒くタールで塗りつぶしたようになっているに違いない。

コンビニへ新たな客がやってきて、俺の目の前にタバコを捨てて足で踏み消して店内へ入って行った。

変わった事の二つ目。

決してタバコのポイ捨てをしなくなった。

< 41 / 203 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop