隣人の狂気
我ながら単純だなと思えるほど晴れやかな気分に、つい笑みがこぼれる。

さっきまで鬱だった。

まるで全身腫れ物で、ちょっとでも触れたら血を吹くんじゃないかと怯えていた。

もう怯えはどこかに消し飛んだ。

今は鬱の振り返しで歌でも歌いたい気分だ。

鬱が飛んだら急に食欲を思い出したので、テナントで入っているファーストフード店に入ってガッツリ食べる。

食事で味を久しぶりに感じた。

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