学園何でも屋!!
「じゃ続きを…今度はちゃんと口で。おまけに深い方の奴を…。」
翔が近づいてくる。
「だ、だめ!!」
ドンッ――
思いっきり翔を突き飛ばした。
「いってぇ…。何すんだよ!?」
「キ、キスは好きな人しかやっちゃいけないんだよ!?」
「は?何言ってんの?」
「だからキスは好きな人しかやっちゃいけないんだってば!!あたし好きとか分かんないし!!キスしちゃダメ!!」
「…まじで言ってんの?」
「当たり前じゃん!!」
「そう来たか…。」
「?」
あたしは思わず首を傾げる。
「まぁいいや。これからたっぷりと俺がいろんな事教えてやるから。今無理矢理やっても美紅の右ストレートが飛んでくるだけだし。」
そう言うと翔はあたしの隣に座った。
「翔なに言って……っくしゅん!!」
「寒いの?」
「うん…。」
そりゃ寒いよね!!
あと少しで12月だし。
おまけに屋上…。
寒くないわけない。
「教室戻るか?」
「…戻りづらい。飛び出すみたいな感じになっちゃったし。」
「じゃあ…。」
翔は何かを思い付いたみたいな顔をしたかと思うと、
「ここ来る?」
そう言って翔が指差したのは足と足の間。
「え!?」
「俺が後ろから抱き締めてあげる。そしたら俺も寒くないし、美紅も寒くない。名案だろ?」
名案だろ?
って言われても…。
ヒューーーー……
「寒っ……」
「ほら、来いよ。」
今日のあたしはおかしいからつい翔に従ってしまう。
おまけに寒さに耐えられなかったの。
だから…