学園何でも屋!!
Ⅲ
★6★
厳しい残暑も過ぎ、気温すっかり下がり秋がやってきた。
秋と言えば!!
スポーツの秋!!
読書の秋!!
食欲の秋!!
そして……勉強の秋。
「中間テストまであと一週間だぞ〜。各自ちゃんとテスト勉強しておくように。ほんじゃさようなら〜♪」
担任が楽しそうに教室を出てく。
中間テスト…
ちゅうかんてすと…
チュウカンテスト…
って、すっかり忘れてたー!!
中間テストあんじゃん!?
やばい…
何も勉強してない…
こ、これは…詩音に教えてもらうしかない…
「詩音!!一生のお願い!!あたしに勉強を教えて下さい!!何も勉強してないんです!!」
「あー…ごめん。無理だわ。」
「え〜っ!?なんで!?」
「颯馬の勉強に付き合ってあげなきゃいけないし…。ほら、颯馬って全教科ボロボロじゃん?その点美紅は数学だけだしなんとかなるでしょ?」
いやいやいやいや…
誰かに教えて貰えないとできないんだって!!
あたしは数学だけ破壊的にできない。他の教科は平均以上取れるんだけど数学はいつも赤点ギリギリ。
「次数学で悪い点数取ると先生からお呼びだしくらうもん!!」
「…じゃあ翔にでも教えてもらえば?」
「え?なんで翔?」
「なんでって…翔学年トップだよ。…もしかして知らなかったの?」
学年トップって…
この学年で一番頭いいってことだよね…
「って、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」