君に捧ぐ…☆
その言葉によって先輩達は手を止める。
「稜…」
声を出したのは歩美さんだった。
うそ…
なんで?
私にもはっきり見えた。
愛しき人の姿が。
稜は歩美さんを睨みつけるように強い目で見た。
あんな怖い目をした稜を初めて見た。
稜の登場に他の先輩も唖然とする。
稜はそのまま私のとこへ来てくれて肩を貸してくれた。
「大丈夫か?」
「あ…うん…」
私は答える。
「お前ら何やってんだよ!」
稜はどなり散らすように先輩達に言った。