君に捧ぐ…☆
時の流れ

お返し


楽しかった冬休みも明け三学期…

久しぶりに学校に来た生徒達ははしゃぎ合ってる。

「何してたー?」

「どこ行ってたー?」

なんて会話があちこちから聞こえてくる。

もちろん私達も


「冬休みどうだったー?」
学校につきマフラーを外しながら夏希は言う。

「何もなかったよー ひますぎた(笑)」


本当にひまだった。

稜とはあのデートだけだったし…

あとは何もなかったしなあ…

「デートしたんでしょ?」

ニヤニヤと笑顔を夏希は見せる。

「したけど夏希もしたんでしょ? 何回したの?」

私もすかさず聞く。

「もちろんしたよー 5回はしたっ 」

嬉しそうに言う夏希は天使のように微笑でいた。

「5回も!? 私1回だよ?」

私の5倍もデートしてるなんて…

ちょっと羨ましかったりする。

「1回ー!?少なすぎるよーもっとしなきゃっ どっか行ったー?」


「うーん…特にどこもいかなかった… 」


あの広場は稜とのひみつの場所。

だから誰にも言わないって約束したんだ…

「特にって…つまんないなあ…」


あきれるように夏希は言う。

「夏希はどうなの?」


「ほらっ」

そう行って夏希は耳を見せた。

「わあー きれいっ」

夏希の耳にピンクのイヤリングがついていた。

「慶太とおそろいっ 慶太はシルバーなのっ 真帆何か買った?」


教室は寒くポケットに入れていたカイロをギュッと握る。

「きれいだねっ 夏希似合ってるよ 私は買わなかったよ あっクリスマスプレゼントもらったっ」

私はそう言ってもらったネックレスを見せた。

赤いストーンがキラッと光る。

「きれーい 真帆幸せ者っ」

「そーゆ夏希もね」


私達はクスッと笑った。
< 129 / 134 >

この作品をシェア

pagetop