君に捧ぐ…☆

「あ…私…」

何を言っていいかわからない…

嫌いな理由なんて…

言えないよ…

「俺…正直傷ついた。 嫌いって言われて。 金持ちってそんな嫌なやつかな?」

それを聞いてすごく罪悪感がこみあげてくる。

私凌先輩を傷つけたんだ。
「私…ひどいことを…ごめんなさい…」

なんで口にしてしまったんだろう。

「俺が聞きたいのは謝罪じゃない 理由を聞きたい…」

まっすぐ私を見て言う凌先輩に顔を合わせられない。
どうすればいい?

正直に言えばいい?

言ってどうなる?

また凌先輩が傷つくだけでしょ?

「いえません…」

「なんで?」


「凌先輩が傷つくから…」

「今さら何言ってんだよ…黙ってる方が俺 傷つく…」

凌先輩の言うことに驚いた。


だって言わない方が傷つくなんて… 思わなかった。

私…何もわかってない。

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