君に捧ぐ…☆
「あの…なんでこんなに…」
不思議に思った私は待っていた凌先輩に聞いた。
「今までのぶん…」
「えっ?」
今までのぶんって?
「ずっと買えなかったんだろ… 好きなものも… 我慢してきたんだろ?だからこれは今までのぶんだ。
一回くらいいいだろ?これが最初で最後だ。 」
「そんな…」
声が震える。
今までぶんって…
そうゆうことだったの?
なんで…
優しい…優しすぎるよ…
「ぐすっ」
自然と涙がこぼれる。
「ごめんな 嫌なことさせて… でも一回だけ今までのぶん買わせてあげたかったんだ… お前の過去を全部癒すことはできない…俺の事嫌いかもしれないけど… 金持ちってそんな憎たらしいやつばっかじゃないんだぜ?」
「う…ありがと…ヒック…」
「泣くなよ…ほら行くぞ」
そう言ってショッピングセンターを出た