君に捧ぐ…☆
帰り道
秋の夕方は肌寒い。
2人ならんで歩く私達。
無言だった。
秋の肌寒い空気がそうさせたようだった。
スッ…
一瞬手が触れる。
ドキッ
心臓が高鳴る。
私達はまだ手をつないだことがなかった…
それは夏希にも遅いって怒られた。
一瞬触れただけで自分の顔が赤くなるのが分かる。
稜をチラリと見ると稜も赤くなっていた。
その後また何度か触れながら自然に手をつないだ。
はじめて稜と手をつないだ。
つないだ手は温かくて冷えた手もすぐ温まる。
私は稜の温もりを感じながら同時に幸せも感じた。
肌寒い秋の夕方
夕焼けが私達を見守っていた…