君に捧ぐ…☆

私達が廊下を歩いていると
「あ…」

歩美さんが前から歩いてきた。

私達は歩美さんとすれちがう。

そのとき私は感じた。歩美さんが私を睨んだのを。

キッとした目付きで私を睨んだ。


「真帆…さっきの…」

夏希も気づいたようだ。

「私睨まれた…よね?」


私が曖昧に聞くと。

「うん… 真帆に稜先輩とられて嫉妬してるんじゃない?」

「えっ…」

夏希が言う事に不安になる。

嫉妬…

私も歩美さんに嫉妬していた。

次は私に歩美さんが…

怖い…

あの目付き…

敵意を感じさせる目付きだった。

「夏希…怖い…」

「大丈夫…稜先輩と真帆は付き合ってるんだからっ」

「うん…」


これからが怖かった。
やっと歩美さんへの嫉妬が無くなって

幸せだった…

なのに…

今度は歩美さんが私に嫉妬…

そんな…

不安がよみがえる。

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