愛してるの言葉だけで。


久し振りに見た幸信は照れたように私の大好きな笑顔で笑っていた。


だから、つい涙が出ちゃったんだ。


幸信の姿を見た瞬間に安心しただ。

やっぱり幸信がいないとダメみたいだね…


幸信はゆっくり私に近づき、そっと抱き締めてくれた。


感触なんてない。

だけど幸信は確かに私を抱き締めてる。


私は満たされていく幸せを噛み締めた。



「…いつか永遠の別れが来た時、絶対に泣かないって約束してくれないか?」



永遠の別れ…?



「嫌だ!永遠の別れなんて!」


「約束、守れる?」



幸信の目があまりに真剣だったから……



「頑張る…」



その約束を守れる保証はない。
だけど、守れるように頑張ってみるね。


"永遠の別れ"

そんなのが来るなんて信じたくないけど。
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