愛してるの言葉だけで。



今日の朝の空は、私を祝うように眩しい太陽が顔をのぞかせていた。



いつもと違う気持ち。


ドキドキと不安が混ざってて、

でも、気分は不思議と悪くない。



昨日の夜に何回もチェックをした、新しい制服を手に取った。


少しダブッとした感じが気になるけど、時期に慣れると思う。



「よし……」


───夏希、スカート短い…


「今日は幸信の言うこと聞かないから……幸信はスカートにうるさい」


───風邪ひいても知らねぇよ?


「いいよーだ!」




…いつからかな、幸信と会話するのが当たり前になっていた。


もう『おかしい』と思うことはなくなっていた。



幸信は優しい。


声だけしかわからないけど、声だけしかわからないからこそ、性格がよくわかるんだと思う。



幸信に会ってみたい…──



そうゆう思いが強くなっていた。







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