愛してるの言葉だけで。



私はそのまま勢い良く、ルンルン気分で門をくぐり抜けた。



よ~し、三年間頑張らなきゃ…


何があっても、学校だけは絶対に辞めないって決めていた。



私は、人だかりのある場所にゆっくり足を進めた。


……クラス表があるから。



しかし、人が邪魔でなかなか前に進めない。


自分のクラスがわかったんなら、さっさと自分のクラスに行けばいいのに…


そう思いながらも言葉にはできない。


なんか、情けないなぁ。




「お前らさ、邪魔になってることに気づかないわけ? 自分のクラス確かめたら、さっさと自分のクラスに行けよ」




真後ろから聞こえた声に私はびっくりして後ろを振り返く。


そこには、黒髪ではあるが腕捲りをしてネクタイを緩めた雰囲気がどことなく怖い男の子が立っていた。



その不良っぽい男の子の言葉に立ち止まっていた人達がゾロゾロと移動し始めた。



すごい…


この人の言葉だけで、みんな移動しちゃったよ…


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