愛してるの言葉だけで。


ねぇ…

麻子、今なんて言ったの?



「はぁ…」



ため息をついた麻子。

私は不意に、花菜を見た。


その花菜の表情は怒りに満ちていた。



「ちょっと麻子…なんなのよ、その態度。私らがどれだけ心配したと思ってんのよ。私達親友でしょ?」



声こそは落ち着きを保っていたが、花菜の表情は怒りに満ちていた。



「は?親友ならもうちょっと私の気持ちを考えてよ!」



声を荒げた麻子。

そうとうイライラしてるのがわかる。



「ねぇ…二人とも落ち着いて…」


「意味わかんない!なら私と夏希の気持ちも考えなさいよ!もう……麻子なんてしらない!」



花菜はそう言うと、鞄だけ持ってファミレスから出て行ってしまった。
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