愛してるの言葉だけで。


「ほら、泣くな夏希。笑って…」



泣きじゃくる私の頭を撫でながら幸信は優しい笑顔を見せてくれた。


ねぇ…

女の勘は当たるんだよね?


だったら、今感じた

〝今夜が幸信と過ごす最後の夜〟

は当たるのかな?



どうか、

どうか当たらないで。


神様…

もう少し時間を下さい。


お願いです。


ちょっとだけでも長くできませんか?


ねぇ、神様…


本音は、幸信を連れて行かないでほしい。


二人の愛を永遠にしてほしい。


それが叶わないなら、せめて最後の二人の時間を少しでも長く…


お願い…


少しでも幸せな時間を私達に残させて。
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