愛してるの言葉だけで。


「おいで夏希。話そう…」



私は涙を拭うと、ベッドに座った。

真横には幸信が座った。


二人の距離はそうない。


なのに…


寂しいよ。

凄く…寂しい。


幸信が遠くにいる気がするんだ。



「ごめんな?…ずっと夏希のそばにいてやれなくて」



やっぱり私達に“永遠に一緒”ってことは、もうあり得ないんだね。


それでもやっぱり私は幸信とずっと一緒にいたいって思うよ。


私、辛い。

だけど、きっと幸信も辛い。


二人とも、お互いがこんなに好きなのに、どうして離れなきゃならないの?


現実が冷たい。


私を苦しめるには十分なぐらいに。
< 186 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop