愛してるの言葉だけで。
「はぁはぁ…」
早朝ダッシュは息が上がってキツい。
胸が、苦しい。
胸が、張り裂けそうに痛い。
だけど幸信を失ったこの胸の痛みに比べれば、どうってことない。
意識が朦朧とする。
でも、私の足は止まらない。
まだ誰も来ていない学校内に入り、階段を上がって行った。
──バンッ…
屋上の扉をおもいっきり強く開けた。
再び朝の日射しが私を襲う。
薄暗い、朝の独特の空気感に心が染みる。
「はぁ…はぁ…」
息が苦しい。
涙が出てくる。
──ガシャンッ…
屋上の柵に体を預けた。
見上げた空はどこか寂しげだった。
ねぇ、幸信。
私、苦しいよ…
こんな思いから助け出してほしい。
もう、嫌だよ…
誰か…助けて…