愛してるの言葉だけで。


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次に私が目覚めた時、保健室にいた。


また、今の夢だったの?


頭がガンガンする…


すぐ横を見ると頭を抱え込んだ新井くんが座っていた。


その時、新井くんが“ハッ”とこっちを見て驚いた顔を見せた。



「大丈夫か!?」



私は何とか重たい体を起こして、ベッドに座ると頭を縦に動かした。



「いきなり倒れるからびっくりした」


「ごめん…」


「別に謝ることじゃねぇよ。……つか大丈夫か?俺でよかったら聞くぞ?」



私は頭を横に振った。


話したくない…

話せないよ…


ごめんね。

ありがとう。



「そっか。でも俺、お前に助けてもらったからさ…何か役に立ちたい」



そう言った新井くんは、私の手を両手で包み込んだ。


え?
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