愛してるの言葉だけで。



私は日記を書き終えて、背伸びをしてイスごとクルリと後ろを向くと幸信が私のベッドで寝てた。


へぇ~、幽霊でも寝るんだ。


私は、興味がわいてきたので静かに眠る幸信に近づいた。


寝顔、可愛い…


私は、ベッドに肘をついて幸信の寝顔をじっと見つめた。


やっぱり、幸信ってかっこいいよね…


…だんだん速く加速していく鼓動。

…ドキドキしてるのがわかる。



なんか……変なの。


私、幸信のことが……



「人の寝顔をガン見しないで下さい」


「…自意識過剰」


「は?」



そうやってつまらない言い合いが始まるのはいつもと同じ。


私は、その"つまらない言い合い"で小さな喜びを感じていた。




ねぇ…

幸信は知ってる?

私が何度「死んでなければ」

と思ったか、を……




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