愛してるの言葉だけで。


次の日、私は普通に登校して靴を下駄箱に入れていた。



「あっ夏希ちゃん、おはよ!」


「……おはよ」



あとからやって来た、未央ちゃんの顔がまともに見れない…


どうしてあんなことしておいて私に話しかけられるの?


もしかして、私がなにも知らないとでも思ってる?



「夏希ちゃん元気ないね?どうしたの?」



友達だと思ってないくせに、心配なんかしないでよ……!



「……なの……」


「え?聞こえない…」


「…未央ちゃんなの?昨日私を体育倉庫に閉じ込めたの……」



そう私が言った瞬間に未央ちゃんの笑顔がひきつったのを私は見逃さなかった。


やっぱり、未央ちゃんなんだね。


どこかで期待してたのに…

未央ちゃんはやってないって。


その期待を見事に裏切ってくれた。
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