愛してるの言葉だけで。

でもね、恋人同士にならなくてもいいような気もしてるの。


今だって十分幸せだし、
ドキドキするし、


こんな関係も悪くない。



「…それ本気で言ってるの？」


「もちろん、本気だよ？」



そう聞いてきた花菜に私は素直に言った。

花菜は麻子の方を向いてどうすればいいのかわからないって顔をしていた。



「夏希は嘘つかないから信じてるけど……でも、それが本当なら幽霊なんてやめときな」


「私も麻子と同じように思う。幽霊と恋愛しても、傷つくのはきっと夏希の方だよ」



麻子と花菜が言ってるのはごもっともな意見だ…


だけど、傷ついてもいいと思える。


私はそれほどに幸信が好きなんだ。



「だけど、好きなものは好きなんだもん。麻子と花菜がなんて言おうと私は幸信以外好きになれない…」