Garden4
約束
「ねぇ…?」
長い時間を連れ添った片割れの耳元に口を寄せて、静かに呟く。
「どうした?」
「わたし、分かったの。」
これから口にする言葉を思い浮かべて、笑みがこぼれた。
「だいじょうぶだから。わたしたち、
また必ず会えるから。」
手を握る力が強くなる。
「……あぁ。そうだな。」
「だからね……」
『待ってるよ』
そう言い残して、彼女は逝った。
静かに、未来の約束を残して。