今すぐ会いに来て
「学校なんて嫌い」
いきなり喋った女の子に驚いた春は
彼女をじっと見た。
「……何よ。学校嫌いなのがそんなに珍しいの??」
それだけ言うとぷいっとそっぽを向く。
「………俺、1年の杉沢春。………君は??」
長い沈黙だった。もう答えてくれないかと思った。
――――学校の最寄り駅に着いたとき
「……私は」
―――君は
「……桜川紗耶」
―――初めて僕を見て
「あなたと同じ1年生……………………よろしくね……」
―――笑ってくれたんだ