愛して 私の俺様執事様!!~執事様は秘密がお好き~

「ねぇ、秘宝ってなによ?」

「ひほー?」

「もう一週間ですけど」

「まだ一週間ですね」


あんた、一体どれだけこの質問回避するつもりでいるんだっつーの。


「秘宝のこと、ぼちぼち教えてくれてもいいんじゃないの?」

「教えないとなにか不都合がございますか?」

「不都合ないと思ってんの?」

「ええ、私が全部処理している以上は今のところ、特に影響はないかと」


腕を後ろで組みながら、シレッとして言う香椎くん。


いや。

そのあんたの全面処理ってのが問題じゃないの?


「確かにね。
何度となく暴漢に襲われそうになったけど、そのたびに半殺しに香椎くんがしてるし問題ないよ。

でもそういうよくわかんない危険性のせいで、私の平穏無事な生活が保たれてないじゃない!!

トイレにも一人でいけないし。

っていうか……常に香椎くんとつかず離れずってわりとしんどいんですけど?」


プライベートがない日常。


そもそもあったような、なかったような日常だけども。



トイレくらいは一人でゆっくりしたいわよ。


なのに。
なのに。
なのに。


トイレの前に香椎くんが仁王立ちしてるってのが分かっている状況で籠るってのは……いろんなものが出てきませんが。
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