聖霊の宴
「ミカエルいくよ。『光撃』!!」
左腕から放たれる光線。
ソフィアは微塵も動く気配がない。
「…………。『暗幕』」
ふぅっと吐き出された真っ黒な煙がソフィアの壁となる。
シルクの光がそれに当たった瞬間、飲み込まれる。
「『付光』の力で槍を錬成する。はぁぁぁあっ。」
光り輝く白い槍を錬成したシルク。
ソフィアへと向かっていき、その切っ先を突き立てる。
「――『暗縛』」
闇がシルクを覆い尽くす。
絡め取られた腕から力が抜け、シルクは白い槍を落とした。
「なっ……なんだ、これは?」
闇が徐々にシルクの身体を這いつくばっていく。
全身を汚される言い表せない様な不快。
力が抜け、シルクはその場に膝まづいた。
「……弱すぎる。退屈しのぎにもならないな。」
ソフィアは始めに立っていた場所から一歩も動かないで、シルクを見下ろしていた。
「……くっ、そ。」
ばたり。とシルクが前のめりに地面に倒れた。
目の前に突き付けられた圧倒的な実力差。
ミカエルはルシフェルを睨むように見入っていた。