聖霊の宴
「うらぁあ!やっちまえ!!」
一斉に飛び掛かる男達。
グレイシアは呪文を唱える。
「海なびく風、山這う水流、晴天に座す葉、曇天を貫く木、黄昏の果てに山彦し、曙に身を染めよ『シルバー・バレット=北東の聖弾=』」
打ち放たれた銀の弾丸が男達を打ち抜く。
「かはっ。」
シルバー・バレットに当たった部位が凍結する。
それは見る見るうちに広がり、男の動きを完全に奪い去った。
「魔女め。こざかしい真似を!!」
数人の生き残りが味方をブラインドにしながらグレイシアに襲い掛かった。
「はっは。魔法さえなけりゃこんなチビ……なっ、うぇぇぇえっ!?」
ナイフで切り掛かった男の腕を取り、グレイシアは見事な体術で男を地面に叩きつけた。
「甘いわね、術師がひ弱だなんて何時の時代の話かしら?」
「ぐっ、くそぅ。」
グレイシアは立ち上がり、男達を一睨み。
「これ以上やる気なら止めないけど、どうする?」
「くっ。」
「……ふっ。それじゃあフランジェを呼んで来てくれるかしら?」
「なっ、そんなことしたらオレ達……」
しぶる男を更に睨む。
「はい、ただいま!」