聖霊の宴

男が村長の家に入っていく。

すると

「ふざけんじゃねぇ!!」

ドカッ。と大きな物音と共に怒鳴り声が聞こえてきた。

それから数十秒して、金髪の背の高い男が出てきた。

「あぁん?魔女だっつーから化物みてぇなのを想像したのに、餓鬼じゃねぇか。」

男はグレイシアを見るなりそう言った。

「あなたがフランジェ?白狼なんて名前してるからもっと野性味のあるやつだと思ってたのに、ただのヒョロ男ね。」

グレイシアも負けてはいない。

お互い静かに火花を散らしている。

「なんでオレ様が白狼といわれるか教えてやろうか?それはな……」

懐から何かを取り出したフランジェがそれを両手にはめる。

「このグローブで獲物を引き契ってきたからだよぉ!」

鋭利な爪のついたグローブをはめたフランジェがグレイシアに襲い掛かった。







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