聖霊の宴
「……光の剣だと?」
正に光の剣。
レイ・ライン自体が発光し辺りを照らす。
シルクがゆっくりと構える。
「いくよゲセニア。」
飛び出したシルク。
ゲセニアは全身に闇を纏った。
「レイ・ライン『光炎爆破』」
レイ・ラインがゲセニアの闇を斬り付けると、その部分が大爆発を起こす。
その光すらも闇に飲み込まれたが、初めて闇が歪(いびつ)に揺れた。
「なるほど。絶対防御も破れなくはなさそうだ。」
何度も闇を斬り付けるシルク。
その手に手応えはないが、確かに闇がわずかにぶれているのが目で確認できた。
『なんと強靱な魔力でしょう。シルク注意してください。ゲセニアの力、こんなものではないはずです。』
「分かってるよミカエル。でも……いくだけいかなきゃね!」
上下、左右、所構わずレイ・ラインで斬り付けるシルク。
斬り付けられた部分が強力な光を発しては、闇がそれを飲み込む。
「はぁぁぁぁぁあっ!」
思い切り振り上げた刃をシルクが振り抜こうとした時だった。
「あまり調子に乗るなよ……小僧。」
何かいい知れぬ違和感を感じ取ったシルクが、攻撃の手を止めて後ろに飛んだ。
次の瞬間。