聖霊の宴

「……光の剣だと?」

正に光の剣。

レイ・ライン自体が発光し辺りを照らす。

シルクがゆっくりと構える。

「いくよゲセニア。」

飛び出したシルク。

ゲセニアは全身に闇を纏った。

「レイ・ライン『光炎爆破』」

レイ・ラインがゲセニアの闇を斬り付けると、その部分が大爆発を起こす。

その光すらも闇に飲み込まれたが、初めて闇が歪(いびつ)に揺れた。

「なるほど。絶対防御も破れなくはなさそうだ。」

何度も闇を斬り付けるシルク。

その手に手応えはないが、確かに闇がわずかにぶれているのが目で確認できた。

『なんと強靱な魔力でしょう。シルク注意してください。ゲセニアの力、こんなものではないはずです。』

「分かってるよミカエル。でも……いくだけいかなきゃね!」

上下、左右、所構わずレイ・ラインで斬り付けるシルク。

斬り付けられた部分が強力な光を発しては、闇がそれを飲み込む。


「はぁぁぁぁぁあっ!」

思い切り振り上げた刃をシルクが振り抜こうとした時だった。

「あまり調子に乗るなよ……小僧。」

何かいい知れぬ違和感を感じ取ったシルクが、攻撃の手を止めて後ろに飛んだ。

次の瞬間。






< 137 / 406 >

この作品をシェア

pagetop