聖霊の宴
何かがシルクの居た場所を食らい飲み込んだ。
その計り知れぬ魔力にシルクの額から汗がこぼれた。
「なんだね。見るのは初めてかね?いや、存在そのものすらも精霊から聞いていなかったかな?」
ギフトから感じた魔力とは比べものにならないほど強大で、邪悪な魔力。
シルクは更に間合いをとるために後方に下がる。
「これが私のオーパーツ。『闇土竜=ヤミモグラ=』」
巨大な闇。
そうとしか表現できない巨大な物体がゲセニアの後ろに現れた。
「オーパーツ……?」
シルクの表情を見て、ゲセニアが笑う。
「やはり知らなんだか。そうだろう貴様のその矮小な魔力では到底この域には遠い。」
ゲセニアは両手を広げると愉快そうに笑った。
シルクを見下し、蔑み、哀れむかの様に。
「オーパーツとはギフトの遥か上の力。精霊をこの世界に具象できるだけの魔力を得た者だけがたどり着く力なのだ!!」