聖霊の宴

姿形は見えなくてもソフィアが勝ち誇っているのは分かる。

「つまり、あんたはこの闇から抜け出せないままに、現実世界でオレに殺される。くくく……はーっはっは!」

ソフィアの笑い声が闇の中に響き渡る。

クラフィティは呆れた様にため息を吐くと笑った。

「何が可笑しい?」

それに気付いたソフィアの語気が激しくなる。

クラフィティはまるで諭すかの様に穏やかな声で言う。

「残念だが私に幻術は効かない。」

「あ?現に今、おまえはオレ様の幻術の中だろうが。」

「見ておくと良い。これが私のオーパーツだ――ケットシー。」

溢れだしたクラフィティの魔力が、ケットシーを招来する。

そしてケットシーが魔力の塊となり武具へと変化していく。


「オーパーツ――『パラレル・ステッキ=夢の舞踏杖=』」


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