聖霊の宴
振り抜いた鎌を再び構えようとした時、ソフィアは自らに起きた異変に気付いた。
「――おいおい、ふざけんじゃねぇぞ。」
ソフィアの前に高々と伸びる草。
見上げてもその先を望むことはできない。
『はっはっは。蟻んこみてぇに小さくされちまったなぁソフィア。』
ルシフェルが笑う。
ソフィアの身体は虫よりも小さくなっていたのだった。
「イラつく爺さんだな。最強の幻術と最高の幻術破りを持ってるなんて反則だろう。」
オーパーツを出したことで魔力の総量がクラフィティが上回っていた。
幻術は魔力の勝負。
僅かでも上回った方が主導権を握る。
「おや、こんな所にいたのか。」
草の間から顔を現したクラフィティが満足そうにソフィアを見下していた。
『くかか。だっせぇなぁソフィア。』
ルシフェルの言葉にソフィアが完全にキレる。