聖霊の宴

「汚らわしい。その手を退けよ」

ぎりっ、と握り締める手。

ヘルニスはため息を吐く。

そして刄を振り上げた。

「ぐぁぁぁぁぁあっ!」

右手を失ってなおルークはヘルニスをにらみ続けた。

そんなルークを嘲笑してヘルニスはシルクの元へと歩み寄る。

吊していた紐を切り裂き、ヘルニスの手にシルクが。

「まだ息はあるなルーク?見るが良い貴様の子供が殺される瞬間をな」

左腕でシルクを鷲掴みにし、右手に握られた剣を引く。

そして、小さなシルクの喉元目がけて振り切られる。

「シルクぅぅぅうっ!!」






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