聖霊の宴
「『ヘブンズ・ドア』?」
クラフィティの助力により、ソフィアから逃げ切ることに成功したシルク。
その道中にミカエルはクラフィティの言い残した事をシルクに伝えようとしていた。
『そう、下界と天界との狭間にある扉。そこを抜けることができた者は天界に住まうことが許されるというものです』
「天界に住まうことが許されるって?」
『その扉の先には7つの試練が待っています。それを乗り越えたものは天界人となり、人間とは隔絶された魔力と知恵を得ます』
シルクはミカエルの表情から察する。
「……これも本来なら僕が手にするべき力ではないんだね?」
ミカエルは儚く微笑んだ。
「でも僕はどうしても大陸王になって皆を守りたい。
その為だったらどんな試練も乗り越えられるし、これから先どんなことが起ころうと進んで行ける」
『……ふふ。シルクには適いませんね(本当に彼とそっくりな力強い瞳をしている)』
そしてミカエルは鍵をシルクに手渡した。
その時より38時間、シルクは天界の7つの試練をその身に刻んだ。