聖霊の宴
光に照らされ怪しく光る聖剣。
「それでは今から『天命の儀』に入る。儀式は皆同じだ、ルールがあるとすれば順番が決まっていることくらいだ。
まずは早春の大陸王が、次いで立夏の大陸王が、晩秋の大陸王がそれに続き、最後に厳冬の大陸王が儀式を行う」
早春の大陸王であるワイズが前に出て、ゆっくりと聖剣に手を伸ばす。
そしてその柄を握ろうとした時だった。
「……何をする?」
聖剣に向け伸ばしたワイズの腕を強引に掴むソフィア。
睨み付けるワイズを見て、愉快そうに笑う。
「何の真似だ?晩秋の大陸王よ?」
腕を振り払うワイズ。
ソフィアは更にふてぶてしく言い放つ。
「なに、一つ提案があるんだよ」
「提案だと?」
「そ、このつまらねぇ宴を面白くする為の提案さ」
にたっと笑うソフィア。
「どうだ?この4人で更に戦って世界の王を決めるってのは?」