聖霊の宴
『新たなる王達よ。真の王を決める戦い、それぞれの意であるならば認めよう。
これより三つ月の後、統一王になり得る資格があるのか各々に試練を与える。
それを乗り越えた者達で統一王を決める。異論はないものとし、しばしの休戦を自らの意志で過ごすがよい』
メゼシエルは神からの言葉を伝えると、またにっこりと微笑む。
「3つ月の休戦――そして試練に統一王……」
『手の内は明かしていませんが今回の王達も相当な使い手ばかりです。
鍛練に励みますか?シルク』
ミカエルがそう尋ねるとシルクは優しい表情で言うのだった。
「そうだね。でもまずはサモンさんとリコに会いに行きたいな。
村の皆がビックリするんだろうな。僕がサマー・グラウンドの新しい王になったなんて言ったら」
そう言ってシルクは「ははは」と笑った。
久しぶりに見るシルクの歳相応な笑顔にミカエルも安心するのだった。
『それでは私はまだ他の新王達に通達に行かねばなりませんので、これで』
右手をさっと胸にあてながら深いお辞儀をすると、まばゆい光に包まれメゼシエルは去っていった。