聖霊の宴
「いやはや、流石は立夏の大陸王と言うべきなのか、スカーレットの血縁と言うべきなのか……」
ワイズは興奮からか、飲み干しているティーカップに何度も手を掛ける。
「確かに私は統一王に興味がないわけではない。
しかしある事情で……これはまだ君にも言えないことなのだが、私は統一王になることはできない」
「統一王になることはできない?」
シルクが聞き返すとワイズはにっこり笑い、口元に人差し指をたてる。
「そして君と組むことでたてる。戦いを有利にできるという点。
言い換える必要はなさそうだが、敢えて言おう。
晩秋の大陸王・ソフィア。厳冬の大陸王・サスケ。この二王に打ち勝つには私達は手を組まざるを得ないのだ」